８月 of 震災日報

東京電力は、福島第一原発の１、２号機原子炉建屋近くの主排気筒の地面近くで、10,000mSv／時間というこれまでで最高の放射線量を検出したと発表した。
これは６分間浴びただけでも吐き気などの急性症状が出る1,000mSvに達してしまう放射線量。
作業員が７月３１日に、ガンマ線を検出するカメラを使って確認中に発見したもの。測定した作業員の被曝量は４mSvだった。

２３時５８分、駿河湾を震源とする最大震度５弱、マグニチュード6.1、震源の深さ２０kmの強い地震があった。
震度５弱は静岡県で観測され、東京でも震度３を観測した。津波の心配はなかった。
現在は運転を停止している浜岡原発があるが、異常はないという。

気象庁では、強い地震が来ると予測された場合に出る緊急地震速報のプログラムを改修をおこない、これまで３割程度だった的中精度が６割程度にアップするという。
速報は震度４以上が予測される地域に出されるはずだが、これまでは震度２以下の地域でも出されていた。
２つの地震が同時に起きた場合、１つの地震と誤って規模を大きく計算することがあったという。

３時２２分、福島県沖を震源とする最大震度５弱、マグニチュード6.0、震源の深さ５０kmの強い地震があった。
震度５弱は福島県浜通りで観測され、栃木県、茨城県、宮城県でも震度４、東京でも震度３を記録するなど、広い範囲で揺れがみられた。
震災後運転停止中の女川原発、福島第一原発、第二原発ではこの地震による異常は見られないという。
常磐自動車道の一部で上下線とも通行止めになった。

１４時３６分、福島県沖を震源とする最大震度５弱、マグニチュード6.8、震源の深さ20kmの強い地震があった。
東北地方の太平洋沿岸に一時津波注意報が発令されるなど、時間的にも3.11の震災が思い出された。

経済産業省原子力安全・保安院によると、福島第一原発の事故で大気中に放出された放射性物質のうち、セシウム１３７の量が、広島に投下された原爆の１６８個分だったことがわかった。
セシウム１３７は原爆が８９Tbq（テラベクレル、テラは１兆）だったのにたいし、原発事故では１万５千Tbqと約168倍。
ヨウ素１３１は原爆が６万３千Tbq、原発事故では１６万Tbqと約2.5倍。