原発事故
福島第一原発２号機に通電
１５時４６分、東電は、福島第一原発のケーブルのつながった２号機に電気が届いていることを確認した。
機器の故障や漏電を調べる作業を実施している。
３〜６号機へのケーブル接続作業も進んでいる。
外部電源が中央制御室に接続できれば、原子炉の状態を示す計器類などが使えるようになる。
東電は、５、６号機とも原子炉内の温度が１００℃以下になる「冷温停止」の状態になったと発表した。
３号機への放水続く
東京消防庁と陸上自衛隊による３号機への放水作業は続いている。
消防庁は海水を汲み上げ、８００mにわたってつながれたホースを通じて屈折放水車から毎分３トンのペースで続けている。
３号機の圧力一時上昇
２０日午前、３号機内の圧力が一時的に高まった。
格納容器の損傷を避けるため、放射性物質を含む内部の蒸気を外に放出して圧力を下げる作業（ベント）の準備をしたが、その後圧力が下がったため行われなかった。
午前３時に２８０kPa（キロパスカル）だったが７時に３４０kPaに上昇、その後下がった。
原子炉への海水注入量を増やしたことで、蒸気が余分に発生したのが原因とみられる。
栃木県の農産物からも放射性物質
１９日に採った栃木県のホウレンソウから４市町のホウレンソウから、食品衛生法の暫定規制値を超えるヨウ素、セシウムが検出された。
最も高い壬生町のヨウ素は規制値の約３倍。かき菜からは規制値と同じ値のヨウ素が検出。
県は農業団体にホウレンソウとかき菜の出荷自粛、出荷分の自主回収を要請した。
牛乳からは放射性物質は検出されなかった。
これで福島、茨城に次いで３県目になる。
福島県の牛乳から放射性物質
１９日に福島第一原発から４０km離れた福島県飯舘村で採れた加工前の牛乳からは、規制値の１７倍を超える５２００bq（ベクレル）のヨウ素と、同約２倍の４２０bqのセシウムが検出された。
枝野官房長官は「ただちに健康に影響を及ぼすとは考えられない」と強調した。
放射性物質の降下が増加
文部科学省は、大気中から雨やチリなどとともに落ちた降下物に含まれる放射性物質の量を都道府県ごとに発表した。
この中で群馬県と栃木県では、１８日から１９日にかけてセシウム１３７が１日１平方メートルあたり８４bq、６２bq検出された。
この値は３年ほど前に各県で検出された１日あたりの量の約１２００〜２１００倍に相当する。
翌日には６３bq、４５bqに下がった。
ヨウ素１３１も栃木県で１３００bq、群馬県で２３０bq検出され、翌日には下がった。
福島県は震災の影響でデータを得られなかったという。
今後、水や農作物への汚染が心配だ。セシウム１３７は放射線の量が半分になるまで（半減期）３０年と長いので、地表にたまりやすい。
余震
最大震度３〜４程度の地震が何度か起こった。回数と規模は小さくなっている。
被災状況
８０歳祖母と１６歳孫救出
震災から９日目にあたる今日１６時頃、宮城県石巻市で倒壊した家屋の中に人がいるのを付近を捜索中の警察官が発見し、消防のレスキュー隊とともに救出した。
救出されたのは８０歳の阿部寿美さんと、１６歳の孫の任（じん）さん。
二人とも意識はあるが、寿美さんに軽い脱水症状、任さんは足が腫れ、軽い凍傷の疑いがある。
二人は台所で食事中に津波で２階まで浸水、食器棚などが倒れた狭いスペースで動けず、冷蔵庫の中のヨーグルトやコーラ、牛乳、水などで食をつないでいた。救出時は濡れていない毛布にくるまっていた。
海外の反応
ロシアのプーチン首相は、震災に見舞われた日本への液化天然ガス（LNG）の供給を増やす方針を示した。
ヨーロッパに供給しているLNGを日本向けに回すという。
また、サハリンから海底ケーブルを使って日本への直接送電も検討しているという。
報道、メディア
Twitterから
- 【橋下徹大阪府知事】ところが、自民党、民主党、公明党は、被災地以外は選挙をやると判断した。こんな政治判断をするような政治家は信用できない。およそ国民感情からかけ離れている。そして選挙をやると決めた自民党、民主党、公明党の議員から政治活動は控えるべきだという声が上がっている。何なんだこれは！
江頭２：５０、自ら救援物資を届ける
 コメディアンの江頭２：５０が自ら２トントラックを運転し、被災地の福島県いわき市の避難所に救援物資を届けたという目撃情報がmixiやTwitterを中心に広がった。
当初、一個人としてやったことなので情報を広めないで欲しいということだったが、騒ぎが大きくなったため、後日本人も正式に認めた。
福島第一原発の事故のため同市への物資の運搬を拒否するドライバーが多く、政府の対応も遅かったため、ネットを中心に賞賛の声が上がった。
その後、NHKを含むテレビ各局から出演依頼が殺到していると報じた週刊誌もあった。
栃木県内の震災ニュース
栃木県産のホウレンソウとかき菜から規制値を超える放射性物質が検出されたことを受け、JAは出荷を自粛した。
検出されたのは宇都宮市、下野市、上三川町、壬生町のホウレンソウと、佐野市のかき菜。
その他のニュース
- 多国籍軍、リビア空爆。カダフィ大佐は徹底抗戦の構え。
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３月１９日
