SUMMER TOUR／THE KING of LIVE RC SUCCESSION

１９８２年６月２３日／シングル／ロンドンレコードBARCAレーベル

井上嗣也氏デザインのスズメ蜂のジャケットが、当時のRCのナマイキで攻撃的なイメージにぴったりである。
テレビでも演奏していたし、ルージュマジックの煽りで、わりと売れたはずだ。
俺がRCとして初めて認識して聞いた歌。
曰く付きのベスト盤EPLP2以外ではずっとCD化されず、２００４年のベスト盤でようやくCD化された。

SUMMER TOUR

作詞・作曲／忌野清志郎・仲井戸麗市
編曲／RCサクセション

この頃流行っていたテクノ／ニューウェーブの影響が大と思われる異色なナンバー。歌詞も横文字を多用したりと、他の曲と比べると妙に洗練されている。
清志郎とかってプールなら市民プールとかに行きそうだし、ガウンをまといグラスを片手に持っているようなおしゃれな女とは縁がなさそうなイメージなんだけど、この歌はどういう心境で作ったんだろう？
「BEAT POPS」収録のものとは違うスタジオテイク。シーケンサーの機械的なリフから始まるイントロが印象に強く残る。
セールスは好調だったと思うが、古くからのファンの間では不評だった。それでも今聞くとギターはかなりブルージーだったりする。
「旅立てジャック（Hit the Road Jack） 」というのはレイ・チャールズの曲名から。「サマータイムブルース（Summer Time Blues）」もエディ・コクランだし、ニューウェーブっぽいとは言ってもしっかり清志郎節なのだ。

あるRCのバンドスコアでは最後の部分の「Baby Baby…」というアドリブを「Bye Bye…」と書いてた。そりゃねぇべ。

ノイローゼダンシング・CHABOは不眠症

作詞・作曲・編曲／RCサクセション

チャボがヴォーカルの重たく過激なナンバー。曲がブルースで歌詞がパンクといったところか？　いや、ヘタなパンクよりはずっとずっと過激だけど。
ファンやマスコミに過剰に騒がれて追い回されることに、うんざりしていたのだろう。こうるさいファンの小娘どもを口汚く罵ってる。ビートルズの「HELP!」の怒り版といった様相も。
今に例えると渋谷のコギャルみたいな頭が悪そうなのが、音楽もブルースもわからずに群がってくるんだもんね。そりゃあうんざりもする。そういうバカ娘をつかまえて、かたっぱしからやっちゃうような人達じゃないしさ。
攻撃対象はともかくも、最初聞いたときはRCってコワイバンドだと思った。
俺にとってはこの２曲がロックの洗礼だった。